· 

よこしまブロッコリー 「体温と体液」 感想

 

体温と体液

体がリズムを生み出している。同じグルーピングの言葉を並列につないでいる。

あたたかさのイメージを強く感じる。

 

言ってしまえばよくある話。機械もとても人らしく振舞っているが、やはり主人公の葛藤というか二律背反の感情みたいなものが、より人間だとおもった。 

 

舞台装置は一応具象なのだろうか、その割には芸術的。干してあるハーブなどは意味深だがよくわからず。玄関の位置が舞台前にあることで、家に来た人間の表情がうまくみえなくてそれが効果的だったように思う。さらに玄関のドアが機械仕掛け。つまり開くのに時間がかかり、それがうまいこと役者の動きに制限、必然性を与えていてよかったと思った。

来た人の顔がわからない。こいつはどういう人間なのか?そもそも人間であるのか?と疑い持たせるような仕掛け。妄キネでもそうだが、やはり演劇という情報量の少ない媒体に於いて、客の想像力に頼る。想像をふくらまさせるというのが大事で両者ともそこがよかったのだと思う。